女性に多い症状

股関節の軟骨がすり減って起こる「変形性股関節症」。
サインを見逃さないことが大切です。

変形性股関節症とは

股関節の軟骨がすり減って、痛む状態

早期発見のために

股関節に痛みがある人は、全国で数百万人いると推定されています。その多くが女性で、男性の10倍以上に上ると言われています。
股関節に痛みを起こす原因にはさまざまなものがありますが、そのほとんどが「変形性股関節症」によるものだと考えられています。
変形性股関節症は、10歳代、20歳代から少しずつ進んでいき、長い時間をかけて徐々に進行する病気です。40~50歳代になって痛みが強くなり、医療機関を受診したときには、かなり病状が進んでいることも少なくありません。
初期には、だるさや軽い痛みを感じる程度だったり、股関節ではなく、お尻や大腿部に違和感を感じるだけのことも多いため、ただの疲れと思い込んだり、坐骨神経痛や腰痛と間違われたりして、病気の発見が遅れることもあります。
股関節に違和感があったり不安がある場合は、左下の自己診断チェックを行ってみましょう。自分に当てはまる項目がある場合には、変形性股関節症の疑いがあるかもしれません。
このほか、左右の脚の長さに差がある、歩くときに体が揺れるなども、変形性股関節症の始まりに起こりやすい症状です。
これらを知って、病気を見逃さないようにしてください。

股関節の構造

股関節は、骨盤と大腿骨をつなぐ関節です。球形をした大腿骨の先端部分(大腿骨頭)が、骨盤側の受け皿のようなくぼみ(臼蓋)に包み込まれるように納まっています。
臼蓋と大腿骨頭が接する部分は、滑らかで弾力性のある関節軟骨で覆われているために、硬い骨どうしが直接ぶつからず、関節がスムーズに動く構造になっています。また、関節軟骨は、股関節への衝撃を和らげるクッションの役割も果たしています。
変形性股関節症は、この関節軟骨がすり減り、痛みが出る病気です。摩耗した関節軟骨から剥がれた破片や骨の破片、骨にできたとげのような「骨棘」などの刺激によっても痛みは起こります。

原因

●一次性変形性股関節症-高齢者に多く見られるもので、股関節に構造上の問題はなく、加齢や体重増加などの影響で、関節軟骨がすり減ります。
●二次性変形性股関節症-股関節に構造上の異常があって起こるもので、多いのは、「臼蓋形成不全」と「発育性股関節脱臼」です。
欧米では一次性が多いのですが、日本では10%以下にすぎず、二次性がほとんどです。
●臼蓋形成不全・:臼蓋の発育が不完全で浅いため、大腿骨頭をきちんと覆っていません。
●発育性股関節脱臼・:生まれつき臼蓋が浅く、産まれた直後に脱臼し、気づかずに成長すると、股関節の変形が起こります。脱臼を治療しても、臼蓋形成不全が残ることがあります。なお現在は乳幼児検診での股関節の検診制度が確立しているため、脱臼は激減しています。
どちらも股関節の一部分に強い負荷が集中してかかるため、関節軟骨のすり減りが起こりやすくなります。
子どものころから股関節に構造上の異常があっても、10~20歳代のころまでは軟骨の修復能力が高いため、一般にあまりはっきりした症状が現れず、発見が遅れがちです。その後30~40歳代になって、軟骨の弾力が失われてくると、すり減りが起こりやすくなり、痛みなどの症状も現れてきます。
女性の場合、妊娠時の体重の増加や出産後の育児は股関節に負担をかけるため、妊娠・出産を契機に症状が現れることもよくあります。

 

 

 

 

症状と検査

3大症状

変形性股関節症の典型的な症状として、次の3つがあげられます。
●痛みー初期には、動き始めに痛んだり、長く歩いたあとや運動後に、太ももの後ろ側やお尻の辺りに痛みや違和感が起こるのが特徴です。痛みは徐々に股関節に移動してきます。
●引きずり足歩行-痛みが軽いときに、無意識のうちにその足をかばって足を引きずったり、筋力が低下したり、両脚の長さに差が出て、歩くときに体が揺れたりすることがあります。
●動きの制限ー進行すると現れる症状です。股関節の変形が進んでくると、股関節本来の滑らかな動きができなくなります。動かすと痛い、股関節の開きが悪いなどの理由から、股関節を動かせる範囲が狭くなり、例えば、あぐらをかけない、足の爪切りや靴下の着脱、和式トイレの使用が難しくなるなど、日常生活に影響が現れます。

診断

変形性股関節症の疑いがあったら、早めに整形外科を受診しましょう。
医療機関では、次のような診察や検査を行い、結果を総合して診断を行います。
●問診-いつごろから、どのような症状が現れたのか、また、発育性股関節脱臼、臼蓋形成不全があったかどうかなどの病歴を尋ねます。
●視診・触診―歩き方や体の傾き方、脚の長さ、筋肉のつき方などをチェックしたり、股関節を動かせる範囲などを確認します。
●エックス線検査-骨や股関節の状態を知るために欠かせない画像検査です。この検査で、股関節の変形の有無や変形の程度など、病気の進行状態がほぼ把握できます。
●CT(コンピュータ断層撮影)検査、MRI(磁気共鳴画像)検査-ほかの病気との鑑別をするなどの目的で、必要に応じて、これらの画像検査が行われることもあります。
痛み、引きずり足歩行などに気づいた段階で受診し、臼蓋形成不全など股関節の形態異常を発見できれば、生活上の工夫や保存療法で進行を遅らせたり早めに適切な手術を受けることも可能です。日常生活への影響を少なくするためにも、変形性股関節症の3大症状を見逃さないようにしましょう。

参考文献 今日の健康

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